2008年2月3日日曜日

食品偽装問題を通じてみる日本人の特異性

最近、中国から輸入した食品に関して、日本国内で食中毒が発生し、それが外交問題へと
発展しそうな勢いです。私は、つい最近まで、2年弱程、上海に駐在しておりました。
滞在中は、中国語を一生懸命勉強したので、日常レベルの中国語は話せます。
仕事でも、中国人同僚とどっぷり仕事にはまっていたので(込み入った話は英語を使いましたが)、
まあ一般的な日本人に比べれば、中国通と言えると思います。
今回の食中毒事件発生後の両国メディアの対応は、相変わらず噛み合っていませんね。
中国メディアは概して、無関心。あるいは、「日本人は大騒ぎしすぎ。」と言う
反応と読み取りました。
こうした報道に、違和感や怒りを感じる日本人は多いと思いますが、
「日本人は大騒ぎしすぎ。」と言うのは、ある一面で正しいと思う。
ミートホープ事件、赤福事件、船場吉兆事件、および最近の古紙配合率偽装事件と、
日本人は細かい事を騒ぎ過ぎます。
私は現在、一人暮らしなので、平日は会社帰りの夜遅くに、近くの大手スーパーで弁当を夕食
として買う事が多いのですが、一連の食品偽装事件以来、このスーパーも神経質なった様で、
夜9時位に入ると「弁当がない。」と言う状況です。
一連の事件前までは、夜11時位にも、ふんだんに置いてありました。
つまり、どういう事かと言えば、事件前は「売れ残ったのは翌日になって、
日付を貼り替えて、販売していた」のでしょう。
一連の事件後、偽装発覚を恐れたこのスーパーは、「その日に確実に売れきれる分しか
製造しなくなった。」と言う事でしょう。(会社の利益を考えれば、当然の行動です。)
よって、夜遅くにスーパーに行くと、弁当がない(食べるものがない)と言う状態に陥ります。
極端な話、「賞味期限を守って、餓死させる。」と言う事です。
こうした日本人の反応をみると、「日本人は、すぐ極端に走る」と言う悪い傾向が浮き彫りになります。
一方で、中国人は、もっと大らかなので、この日本人の感覚が理解できないのです。
私も私の周りの外国人も、上海にいる時に、何回か食中毒にはなりましたが、
周りの中国人からは、「運が悪かったね。安いところで食べるからだよ。」といつも言われました。
もちろん、中国人のアバウトさやどんなミスをしでかした時も、「絶対に謝らないで逆ギレ」する態度に対し、「頭来た」事は、2度や3度ではありませんでした。
彼らは彼らでもっと、謙虚にならないといけないとは思います。
しかしながら、その一方で、些細な事でも、重箱の隅をつつき、謝罪を要求する(謝罪しても、
謝罪の仕方が不誠実だとさらに責め立てる)様な日本人の「変な厳密さ」と「残酷性」もまた、
改めるべきかと思います。
今回の中国製餃子問題に関しては、一般の中国人は、日本人が大騒ぎする理由
が理解できておりません。
一方で、「スーパーで弁当が買えなくなる程、『たかが賞味期限』にすぐ神経質になる日本企業
や日本社会の感覚」も明らかに異常です。
私自身は、腐ってでもいない限り、賞味期限が切れようが何であろうと、弁当を置いて欲しい。
平日に、自分で作る時間は無いし、仮に食中毒になっても、飢えるよりはマシですから。。。

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