2010年8月2日月曜日

週刊貴公子(7月第5週号) BPと鯨と、イラク戦争!


BP(British Petroleum)所有のメキシコ湾の海底油田掘削海上プラットフォームの爆破事故から、100日が経過しました。

英国の事実上の国営放送であるBBCでは、あまり掘り下げて報道する訳ではなく、淡々と事実を説明するだけですが、アメリカのMediaは、CNNを始め、当然ですが詳しい報道が続いております。
これは、CNNの特集ページです。
→ http://edition.cnn.com/SPECIALS/2010/gulf.coast.oil.spill/?hpt=htopic
また、同じページですが、4月20日の事故からの経過が、ドキュメンタリー風に纏められており、経緯を知るには、一目瞭然のいい資料だと思います。
→ http://www.time.com/time/interactive/0,31813,2006455,00.html?cnn=yes
発生から、84日目の7/12に、仮設蓋の設置に成功し、とりあえず、OILの流失は止まったとのことですので、一安心ですなあ。
そうは言いつつも、メキシコ湾沿いの観光や漁業産業への経済的インパクトを考えると、安心してはいられないどころか、これからが正念場です。
また、BPから地元に支払われている、Fundの分配方法も、複雑です。
→ http://money.cnn.com/2010/07/28/smallbusiness/oil_spill_destin_florida/index.htm
(以下、引用)
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For many businesses in this region of the Gulf, it isn't the oil that has hurt them the most, it's tourist anxiety. When vacationers are jittery they book trips elsewhere, even if there's no oil on the beach. And according to Feinberg, these types of claims will be some of the toughest to fulfill.
(中略)
But for now, they are concerned with how they'll get paid, and they're not too sure who's most to blame for keeping the tourists away."Do you blame BP for the oil spill or do you blame the media for putting out the word?" asked Marler at the Back Porch.
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経済的な被害を受けているメキシコ湾岸の被災者の方には、とても同情しますが、BPたる者が、Safety Measureを十分に採らずに、Deep Waterを操業していたと言うのが驚きです。
ついでに言えば(日本人の偏見でしょうし、アメリカ人から見れば言い掛かりとしか思えないでしょうが)、あれ程、「鯨や可哀相だ!」とか「マグロを守れ!」とかヒステリックに叫んでいるアメリカ人が、超基本的なエコ対策をおざなりにしていたのが、信じ難いですなあ。

鯨の問題に関しては、TIMEとかHerald Tribuneが管理する掲示板で、アメリカの知識人と散々、議論してきましたが、彼らは、ひたすら、「鯨は哺乳類で、可哀想!」としか言わない。
こんな時に言っちゃ悪いのは、十分承知しているが、「鯨が可哀想だ!」なんて分かり易い話に、アメリカ人自身が酔っている内に、OIL Platformの安全向上という遥かに、重要な事を疎かにしてしまったのではないか?
この文脈から言えば、「テロとの闘い」という分かり易いフレーズを引っ提げて、中東やアフガンで無理やり戦争に突入している内に、国際協調という最も重要な議論をおざなりにした、「Bush政権時代のアメリカがデジャブする。」と考えるのは、ヒネって考え過ぎであろうか???

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