2011年2月18日金曜日

ナイーブ過ぎる日本人 ~就活生Gさんへ。

就活生Gさん、メールをありがとうございます。

> 銀行志望ですが(中略)、貴公子さんは、新卒で拓銀に入るときに、
> どういう志望理由を挙げましたか? (後略)

まあ、就活が大変なのは、テレビや雑誌で理解しております。
しかし、こういう質問をする神経が、不況下の日本での就職を、更に困難にしていると確信します。(笑)

質問に単純に答えるなら、「現在の日本の護送船団方式の銀行システムは、間違っている。御社も早晩、国際的な金融自由化の中で、クラッシュするのは、目に見えている。私は、日本の都市銀行を、欧米の投資銀行と互角戦える、真の金融機関にする為に、入社したい。」と答えました。

勿論、多くの面接先の銀行で、「偉そうに言うな!」とか、「学生のお前に何が分かる!」と怒鳴られましたが、少なくとも興味を惹いたのは事実ですなあ。
何社かのリクルーターとは、投資銀行と商業銀行に関して、非常に深いDiscussionが出来たと満足しております。(笑)
一応断っておきますが、貴公子は、経済学部出身で、金融システムを徹底的に勉強していたので、少なくとも、欧米系の投資銀行業務に関する知識では、入社3、4年目のリクルーターには負けないと言う自負があったので、そこまで、大言壮語しました。
(若い頃は、世間知らずで、怖さ知らずでした。恥ずかしい。)

あそこまでバトルして、最終的に入社したのが、当時、都銀最下位の拓銀と言うのが、コミック的なのではありますが。。。(笑)

という訳で、何か相手の興味を惹く、面白いことを、熱い思い出で語らないと、就活はきついと思いますよ。
「金融を通して、社会に貢献したい。」とか学生が目を輝かせながら言っても、社会人は眠くなるだけだし、「金銭的に、困っている人の役に立ちたい。」と、かったるい事を言ったら、「東南アジアのスラムにでも行って、ボランティアでもすれば。」と言い返されるだけですよ。
大体、最近の日本人は、ナイーブ過ぎる!
金を稼ぐこと自体を卑下し、何かにつけて、「友愛」とか「相互理解」とか「心のつながり」とか言い過ぎる。
企業の使命は、何だかんだ言っても、金を稼ぎ、国家に税金を納める事なのです。
ビジネスマンの採用担当者が興味を持つのは、ナイーブで誠実な若者ではなく、「ドライでクールで、それでいて、会社に利益をもたらす事のできるビジネス戦士」です。

何かの参考になれば幸いです。

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