2011年6月16日木曜日

【書評】 大前研一の経済観の集大成か?

先週の入院時に、暇に飽かして読んでいた本ですが、知的にとても面白かった。
ちょっと、題名がふざけている様に思えますが、内容は極めて、知的で面白いので、最新の国際ビジネス状況に興味のある方は、一読する価値があると思います。
私は、入院中にも関わらず、一晩で読み終えました。(笑)

最初の方の章は、リーマンショックを至るまでのアメリカの不動産バブルや、中国の強烈な不動産バブルの事が記述されております。
中盤以降は、新興国への先進国からの投資資金流入は、経済のGlobal化の結果であるとの見解に立ち、ケインズ経済学が言う有効需要の法則は、閉鎖された一国経済内の理論であるが故に、21世紀型のGlobal経済下では、「時代遅れだ!」と一刀両断しております。

私は、学生時代は、ケインズ信者であり、有効需要の法則を金貨玉条の様に、崇めておりましたが、大前研一氏が指摘するように、確かに、時代遅れだと確信しました。
(もっとも、私は、1990年代から我が国で始まった、「失われた20年」で、政治家や官僚が、公共
投資を唯一の景気回復策と狂信しているのを見て、違和感を感じ、2000年には、ハイエクの新自由主義経済思想に乗り換えましたが。)

兎に角、「カネの流れから、経済を語る。」と言う従来の経済学思想から外れた見方が面白いし、確かに、一理ある様に思います。
私としては、日本が世界から投資資金を呼び込めるように変わるのを待っているのはかったるいので、「現在、投資資金が舞い込んでいる、新興国に行き、仕事をすべきだ!」との想いが強くなりました。日本中の国際ビジネスマンに贈りたい、一冊です。
強力推薦します。(笑)

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