2013年8月26日月曜日

【USCPA】 総括Vol.1   3年に渡る受験生活を総括する!  ~ この試験の難易度について。

おはようございます。
貴公子です。

ここ2~3日のブログアクセス数は、凄いことになっております。
「皆様が、貴公子の苦節20年のUSCPA試験突破を喜んで下さってくれている。」と
都合よく、解釈しておりますが。。。。(笑)

ところで、ある読者から、「あの試験を総括して欲しい。」とのコメントを頂きました。
散々、辛酸を舐めた貴公子が、「総括」できるか否かは、甚だ疑問ですが、「所感」と言う形で、何回かに分けて、記載してゆきたいと思います。
よろしくお願いします。

【試験の難易度に関し】
過去記事にも何度も、書きましたが、日本人と言うか、non-native English Speakerにとって、この試験は、激難だと思います。
やはり、英語の壁はデカ過ぎると思うし、また、科目合格した後のexpireの恐怖も大き過ぎて、精神的に、本当にキツイ試験だと思います。

貴公子にとっては、あの浪人をして臨んだ、大学受験の数倍は、キツかったし、今までの人生で、一番余裕のない3年間でした。(仕事も激務だったし。)
フィリピンの4年間よりも、精神的はキツかった。

資格系のサイトを見ると、「USCPA試験の難易度は、中の上」とか、ふざけた事を書いておりますが、あり得ません。
あるUSCPA予備校なんかは、広告で、「英検2級程度の英語力があれば、一日2時間程度、勉強すれば、会計知識ゼロからでも、一年で合格できる。」とか、ふざけて
おります。
まあ、「簡単に取得できる。」と言う、「演出」をしないと、学生が集まらないから、「意図的にふざけている。」と言う事でしょうね。

確かに、この試験の米国での合格率は、どの科目も50%近く出ておりますが、なんてったて、「彼らは、米国でそれなりの大学の財務系学部を優秀な成績で卒業したモチベーションの高い、native English Speaker」です。
言っちゃ悪いが、日本でTOEICとか、英検を受ける日本人受験者層とは、英語力のレベルが違いすぎます。
日本の高校野球と、Major Legue位の英語レベルの差があり、比較にもなりません。

貴公子だって、日本人の中では、英語は得意な方だとは思います。
(英検1級、TOEIC970点だし。)。
ただ、こんなのは、あくまでも、「日本人の英語学習者の中では、マシな方」と言う事に過ぎません。教養のある、native English Speakerとは、比較にもならないのは、自覚しております。

と言う訳で、この試験に於いては、既に、英語力で、日本人は、圧倒的なハンデを負っていると思います。

BECの例を挙げましょう。
最後の一科目となった、先日のBEC受験には、直前だけで、2ヶ月強の時間を、注ぎ込みました。
ただ、BECは、既に6回目の受験であり、過去の勉強時間も含めれば、BECだけで、1000時間近く、勉強しました。
BISKとWiley、USCPA EXECL無料版を使い、MCだけで2000題以上の問題を、5回
も、6回も繰り返して、解き込みました。
この時点で、論点はすべて制覇しました。

ただ、それでも結果は、77点のぎりぎり合格。
もし、Native Englishスピーカーがこのレベルまで勉強すれば、90点後半は硬いと思います。なぜなら、問題文を読んで、理解するスピードが違うから。

説明しましょう!
勿論、貴公子も、そこまでやったお陰で、本番の試験では、MC問題の難易度変化は、普通→難→難と変化し、確実な手ごたえは、感じました。
ただ、時間がキツイ。
第2と第3セットが、難モードの連発だったので、Written Communicationに入った段階で、残り30分チョイでした。
もし、貴公子位のBEC知識があるアメリカ人なら、MCの問題を読むスピードが、少なくとも、貴公子の2倍速にはなる訳で、そうであるのならば、同じ、普通→難→難のMCセットであったとしても、時間がキツイ筈がありません。
彼らなら、WCに1時間以上は、割く事ができた筈です。

この差は、大きいと思います。
ましてやnon-nativeは、Essay Writing(WCの事)は、基本的に苦手であり、高い点数は、初めから期待できません。
つまり、「配点の15%を占める、苦手分野(WC)に対して、割ける時間も、Nativeと比べれば、圧倒的に少ない。」と言う現象が発生します。

貴公子は、BEC突破に一番苦労しましたが、結局、15%を占めるWC部分は、実質的に、「捨て」と割り切るしかないと思います。
(数点でも点数が入ってくれば、ラッキー位の感じだと思っております。)
BECについては、「MCの85%で勝負。」、つまり、85点満点で、得点率9割の75点を取らないといけないと考えております。

BECばかり書きましたが、監査用英語とか契約用の英語が駆使されるAUDも、non-nativeには、辛いと思います。
AUDのMC問題で出てくる、持って回った英語表現も、native English Speakerにとっては、何の事はないのでしょうが、non-nativeにとっては、本当に辛い。
あの英語を精確に理解できる英語力と言うのは、英検1級以上であり、「Time誌を、斜め読みして、正確に理解できるレベルの英語力」だと思います。

兎に角、日本国内で行われる、どんな英語試験よりも、遥か上のレベルの英語力が求められます。
それに加えて、精確な財務会計知識、政府会計知識、税法知識、IT知識、経済学知識、企業統治知識、管理会計知識、監査知識、商法関連知識が問われております。
簡単に列挙しておりますが、それぞれの分野の英語に、独特の癖があり、ここでも英語の大きな壁(単語力と言った意味で)が、存在しております。
non-nativeにとっては、非常に辛い試験と言えると思います。

これから、勉強を始める人を脅している様で、申し訳なくも思いますが、一般的な日本人にとっては、日本の司法試験以上に、受かり難い試験だとさえ思っております。

と言う訳で、今日はこの辺にします。
次回は、4科目の受ける順番に関して、意見を述べたいと思います。
請う、ご期待!
(貴公子は、受験の順番は良かったが、力を入れる比重が悪かったと思っております

4 件のコメント:

  1. 貴公子様

    私は貴公子にご総括を請うた者です。
    早速のポスト、有り難うございます!

    native English Speakerと日本でTOEICの受験者では日本の高校野球と、Major Legue位の英語レベルの差がある、
    という部分は当たり前のようでいて、改めてTOEIC970の貴公子にそう言われると挑戦する事自体、恐ろしい事実ですね。

    >BECについては、「MCの85%で勝負。」、つまり、85点満点で、得点率9割の75点を取らないといけないと考えております。

    これにも非常に苦しんでいる方がいらっしゃいますよね。
    これに関して、私見としてこの試験は複雑な相対評価のため他の受験者の出来が良かった場合、もしくは配点の高い(難易度の高い)問題を落とした場合などで、
    MCの得点率9割でも75に満たない事がある、と考えております。

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  2. はじめまして。私も、貴公子さんと受験期が重なっていた事もあって、親近感を持ってこちらのブログを訪問させていただいておりました。通信教育だと受験勉強中はとても孤独で、何度も励まされました。

    完全合格した今、USCPAに対する難易度の評価は私も貴公子さんと同じです。予備校などが広告している以上にNon-nativeには難しい試験です。特に、BECとAUDは苦戦しました。この2科目で足踏みになってしまうとすでに合格した科目をExpireする恐怖とも戦わなければなりませんしね。

    今頑張っている受験生、今後CPAを検討している方のためにも、受験を終えての体験談を共有してもらえるととても参考になると思います。

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  3. お二人の方、コメントをありがとうございます。
    合格から、一週間経って、やっと実感が湧いてきました。
    しばらく、総括シリーズを続けたいと思います。
    それと、ライセンス取得に関しても、書いてゆきたいと思います。

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  4. 米国公認会計士に全科目合格している者です。貴公子様が記事に書かれているとおり、予備校はこの試験の難易度を相当に歪曲化して伝えていますよね。私は予備校に受講相談にいった際、過去問ベースの問題集をみせていただきました。その時は「これなら自分でもちゃんとやれば合格できそう・・・」と思いました。が、今思えば、あれはわざと簡単な問題を提示していたんだなぁと感じています。

    実際の試験では、あんな簡単な問題はわずかで、もっと難易度の高い問題がバンバンでますよね。しかも、それらを裁いていかないと合格できないシステムになっているし。公会計やTRUST/ESTATEといった分野もきちんと学習しないとマルチプルチョイスの点数があがらず、合格しずらいようになっているし。

    会計・税務等に興味のある人は、予備校の宣伝に踊らされず、貴公子様のブログ等で正確な情報収集をしたうえで、学習開始の決断をすべきです。

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