2014年1月28日火曜日

【書評】 村上春樹の「ノルウェーの森」を、今更ながら読む!

去年の夏に、妻が購入してきた、村上氏の「色彩のない多崎つくるとその巡礼の旅」を読んで以降、2冊目の村上氏の著書として、「ノルウェーの森」を、読んでおります。
氏の代表作と言ってもいいでしょうね。
1987年の初版との事らしいですね。

Wikiは、ここ。 → ノルウェーの森、WIKI

まあ、貴公子は、ビジネス書とか国際政治系の本は、それなりに読み込んでおりますが、
文学作品は、高校生以来、ロクに読んだことがありません。
たまたま、妻が買ってきた、「多崎つくる」を読んで、興味を持って、久々に、文学作品を読み始めたと言う段階なので、ビジネス書に対する様に、書評を書くのは、おこがましいでしょうねえ。
と言う訳で、書評ではなく、感想文ですが、多少、コメントします。

文庫本で、上下巻の2冊に分かれており、丁度、先週末に、上巻を読み終えた所です。
「多崎つくる」の方も、そうだったが、氏の文章は、情景描写が細やかですね。
大きな事件が起こる訳でもなく、ごく普通の日常生活を中心に描写しており、肩意地を張らずに、スッーと読んで行けます。

ビジネス書や国際政治系の本を読んでばかりいる貴公子には、「読書とは、著者の意見と対峙するものだ。」とか、「何かを学ぶ為のものだ。」との意識が常にあり、ある意味、高い緊張感を保ちながら、読書をしております。
一方で、村上作品に限らず、文学作品は、「気楽に読む、エンターテーメント」と言う性質のモノであり、
言うまでもなく、読み手の姿勢が、全然、違います。

文学作品を読む際には、読者が主人公に共感できるか否かが大きいと思う。
その意味では、村上作品の主人公には、貴公子は共感できます。
「ノルウェーの森」の方の主人公は、ちょっと、だらしなさ過ぎる感があるが、「多崎つくる」の方は、
「真面目で、ナイーブでありながら、運動を好む、寡黙で孤独な男」と言う感じで、貴公子の雰囲気と
合致しており(笑)、すんなりと、感情移入できましたねえ。

世間一般的は、男でも女でも、「明るく前向きで、多くの友達に囲まれ、コミュニケーション力が優れた人」と言うのが、理想とされているし、「人間は、そうでなければいけない。」みたいな社会的風潮も強い。
しかし、村上氏の作品は、そうしたステレオタイプではなく、「ナイーブで、寡黙でもあり、友達もそれほど多くない人」と言った様な、平均的な人物を、主人公に仕立て、その主人公の内面を含む日常を、淡々と描いている訳であり、好感が持てます。
この辺が、村上文学が人気のある理由なのでしょうね。
と言うのも、「明るく前向きで、多くの友達に囲まれ、コミュニケーション力が優れた人」なんて言うのは、理想とされているけど、実際には、殆ど存在しない訳で。。。。

そう考えると、日本以上に、「明るく前向きで、多くの友達に囲まれ、コミュニケーション力が優れた人」としての立ち振る舞いを、社会的に「強制」される韓国に於いて、村上文学が大流行する理由も分かる様な気がするなあ。。。

まあ、くどくどと書きましたが、村上文学は、癒し効果もあり、お勧めです。

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