2014年6月13日金曜日

世襲文化に思う。 ~ それでも日本には実力枠も存在していると信じる!

朝日新聞WEB新書の書き出しです。
(全部読むためには、216円が課金されますが、書き出し部分はタダです。)

世襲過剰が助長する格差社会 2世3世たちが生み出す負の連鎖

>政治、経済、スポーツ、芸能など、あらゆる分野で蔓延する世襲について、
>容認どころか歓迎するかのような雰囲気すら一般の人々にはある。

まあ、「何を今更!」って言う感じですがねえ。。。
貴公子は、このブログでも散々、書いてきましたが、我が国の世襲文化とか、血脈主義は大嫌いです。
「パパが偉いと、甘やかされたバカ息子でも何とかなる。」と言う社会風潮には、うんざりもしております。
俳優や芸能人は勿論、政治家も、2世とか3世ばかりだし、最近はビジネス界(トヨタとか)でさえ、世襲が散見される様になってきました。

就職活動をしていた20年前、貴公子は、多くの一流企業の人事面接で、「血脈調査」を受けました。
超一流企業になればなる程、血脈調査に熱心だったとさえ、感じております。
我が国を代表する鉄鋼メーカーでは、「亡くなった祖父の生前の勤務先と退職時の地位」まで、根堀り葉堀り聞かれましたねえ。(笑)

当時は怒りを感じましたが、今となっては、あの会社での慶應の地位を示している証左だと思っております。
つまり、頭脳採用ならば、東大京大がいくらでも取れるから、早慶には最初から、頭脳は期待しない。
あの会社では、「早慶みたいな勉強したんだか、してないんだか、よく分からない様な中途半端な奴は、血脈採用とする。」と言うことだったのでしょう。
因みに、慶應大学では、教授の子弟入学枠と言うのまであり、パパが教授だと、子女は入試で下駄を履くことができると言う、信じがたい不公平がありました。
「そんなの不正だ!」と酒の席でシャウトしていたのは、貴公子くらいで、何人かの教授は意気揚々とそれを話題にしていたし、周囲の人間もその「素晴らしい血脈」を賛美する様な風潮がありました。

今は、その風潮が、社会全体で強まっていると思います。
そういう社会風潮があるからこそ、形式的なお坊ちゃま教育が重視され、世の親は、お坊ちゃま、お嬢様教育に投資を惜しまないのでしょうね。。。
そういう、甘まやかされたお子ちゃまの牙城となっているのが、「慶應幼稚舎(小学校)」を頂点とした、私大付属小学校です。
事件を起こした、みのもんた息子(日テレ、慶應幼稚舎)から始まり、果ては、安倍首相(成蹊小学校から成蹊大へのエスカレート)まで、この世の上層部には、お坊ちゃま(2世とか3世)が多いですねえ。

官僚は、一応、国家試験をパスした人と言うフィルターが掛かった上での世襲だから、まだましだが、民間企業の一部には、あからさまな世襲(血脈主義)がありますねえ。。。
まあ、民間もバカじゃないから、100%世襲とはせずに、頭脳採用枠とか人間性採用枠もそれなりに確保しているが、明からさまな血脈採用枠も、相応数存在しております。

バブル前の1980年代中盤までは、「厳しい受験競争を勝ち抜けば、誰でも社会でのし上がって行ける。」との価値観が、良くも悪くも色濃くありましたが、ゆとり教育の始まりと共に、「受験戦争」自体がなくなりました。
そして、その結果として、血脈主義が濃厚になってきたと感じております。
小学校卒の田中角栄首相の誕生の1960年代こそが、「真の実力主義時代」だったのかも知れませんねえ。

21世紀に入ってからは、司法試験でさえも、年間何百万も払う、ロースクールを卒業しないと受験資格でさえないと言う風になっている訳で(最近は、ロースクールを経由しない裏ルートもある様だが。)、「要は、お金持ち一家でなければ、法律家になると言う夢も見れない。」と言う、超血脈社会が形成されつつありますねえ。。。。
まあ、不公平な時代となってきたものです。

とは言え、虚無的になっているばかりではダメでしょうね。
貴公子自身も平凡な一般人ですが、「じゃあ、一般人は、どうやってのし上がってゆくの?」と言う話になります。
「のし上がってゆく。」と言うと大げさに聞こえますが、要は、「一般人は、一流企業に入ったり、弁護士の様な高位専門職になるのでさえ、お坊ちゃまと比べれば、ハンデがある。」と言う厳しい現実の
存在を、まず指摘さざるを得ませんねえ。
耳に痛い、厳しい現実ですが。。。。。

こういう事を言うと、「そんなのは、努力が足りないからだ。例えば、ロースクールに行かなくても、司法予備試験に通れば、カネを掛けずに弁護士になれるし、貴公子が20年前に受けた鉄鋼メーカーだって、東大なら頭脳だけでいけるんだから、貴公子の努力不足じゃん。」とか言う人が必ず出てきます。(笑)

まあ、ご指摘通りなんですが、確かにずば抜けて頭が良ければ、血脈なんて関係ないでしょうね。
司法試験本試の数倍は難しいと言われる、予備試験をパスできる程の頭があれば、貧乏でも弁護士になれる訳ですから。
また、どんな企業でも、頭脳採用枠は、それなりにありますから。。。。
ただ、一流企業の頭脳採用枠は、東大京大で埋まるのが普通だし(貴公子の今の会社もそうです。)、早慶みたいな”2線級”では、一流企業への入社には、血脈か体育会出身と言うプレミアムが必要なのは、残念ながら、現実だと思っております。

ただ、そこまで優秀な人間は、ごく僅かだし、、貴公子も含めた多くの人は、「努力して努力して、何とか人並みにやってます。」と言うのが現実だから、「努力不足」と言い切って、そこで思考停止してはダメでしょうね。

後ろ向きなことばかり書きましたが、我が国は、諸外国に比べれば、まだマシかも知れません。
アメリカなどでは、HarvardやYaleと言った、超一流大学は、授業料が1千万円単位で、真の金持ちの子女しか入れないとのことですから。
(余程、頭が良ければ、奨学金とかを取れるので、別でしょうが。)
その意味では、学生のアルバイトでも十分に学費が払える我が国のトップ大学(東大)は、十分に民主的だし、公平だと思います。
ついで言うならば、貴公子は、フィリピンに4年住んで、現地のローカル企業で仕事をしておりましたが、かの国では、個人の努力と言うものが殆ど無意味に見えましたねえ。
つまり、他の人の3倍の努力しても、親が貧乏だったら、道の開けようもないと言う様な閉塞感が、国全体を覆っておりましたねえ。
究極の格差社会で、血脈主義国家だったのかも知れません。

そうした意味では、血脈主義が濃厚とは言え、「お坊ちゃま君」の数倍の努力をすれば、それなりに道は開けてゆく我が国は、世界標準で見れば、かなり公平な方だと思います。
本ブログの想定読者は、アラサー位で、現状の会社勤務に不満を持ち、飛躍を目指している様なハングリーでワイルドな若者であるので、以下は声を大にして言いたい。
「世界規模で見れば、我が国には、まだ希望があると思います。」と。。。
我が国には確かに、血脈主義が存在しているが、実力枠もそれなりにあると言うのが、我が国の現状だと思います。

朝日WEB新書の記載は、一面の真実ではあるが、それが我が国のすべてではないと言う事を、やはり強調したいと思う。
取り止めがなくなったので、この辺で。。。。

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