2015年5月30日土曜日

万能伝説の揺り戻しか!

最近、色々なビジネスマンと話していますが、多くのビジネスマンの視野が狭まっている様な気がして、危惧します。

「アサインされた仕事のみを、きちんと(無難に)こなすのが、立派なビジネスマン」みたいな風潮が蔓延している様に思えます。
先日も、外部の初見のビジネスマンZと、これで大激論になりましたねえ。。。

分かり易く説明する為に、多少脚色して話しますが、下記の様な感じです。

ビジネスマンZ 「貴公子さんは、ITインフラ技術が専門なのに、どうしてシステム開発やったり、業務改革をやったり、ひいては、国際ビジネスまで手を出しているの? 八方美人過ぎないか?」

貴公子 「全く、そうは思わない。『ITインフラ技術者だから、ITネットワーク管理しかやりません。データベースを含めたアプリケーションの事は、全く知らないし、興味もない。』と言い切る人間は多いが、IT技術全体が業務に取り込まれている中では、システムレベルの事も、業務レベルの事も、ひいては国際ビジネスを知らないと駄目だ。そうでないと、効果的なITインフラを設計構築できない。そもそも、切り離して考えるのが間違いだ。会社業務のすべては、IT化の進展と共に、一体化しているから、統合的に考えるべきだ。」

Z 「極端な意見と言うより、間違った意見だなあ。COBITとかISMS基準では、業務フローの中で、JOBを分割し、個別管理するのが正しい訳であり、つまり分割が主流だ。あなたは、逆の事を言っている。」

貴公子 「主流がそうなのは知っている。だけど、その主流派の考え方が間違っている。主流派の根底には、『なんでも知っている万能な司令官(コマンダー)が、中央ですべてを決めて、その他、大勢はただ従うべきだとの考えであるが、現場の人間の創造性とか提案力を軽視するもので、旧ソ連の中央集権官僚システムと同じだ。」

Z 「あなたは、何でも政治体制に結び付ける。冷静な判断ができない人の様だ。」

貴公子 「『主流がこうだから、それに乗ればいい。』と、単純に考える優等生的なピュアな心を持ったあなたの様な人が、幹部を務める会社は、ヤバいですね。一生、優等生として、大過なく暮らせる事を、お祈りします。」

こんな様な会話でした。

そんな中で、本日、日経にイオンの記事が出ておりました。
要は、「中央集権体制を止めて、現場主義に回帰する。」との話です。

「トップバリュやめようか」…イオン挫折、出直しへ

================
イオンでは最近まで、こんなスローガンが、千葉・海浜幕張にある本社から、地方の店舗まで共有されていた。

 「マクハリの指示通りに売り場を作れば、怒られることはない」。現場にはいつしか、本部任せの体質が染みついていた。トップバリュを売ることが最優先とされる中で、現場は思考停止に陥った。

 商品の仕入れや棚割りは“マクハリ本社”が決める、という中央集権体制は、顧客に合わせて品ぞろえや売り場作りを工夫しようという気力を、現場から奪った。仮に売り場の担当者が地元メーカーの商品を仕入れたいと本社に要請しても、実現するまでには煩雑な手続きと時間を要する。

規模の拡大に伴い、いつしか組織は戦略を練る「頭脳」と、体を動かす「現場」に分断された。持ち株会社体制に移行すると、一気に中央集権化が進み、両者の距離はさらに開いていった。
===================

貴公子は、このイオンの動きを評価します。

「現場の人間が、ある程度の権限を持ち、自己の判断の元で、ある程度の事を決めていく。」と言う環境でなければ、組織なんて死んでしまいます。
貴公子は、現場の人間の創造性や創意工夫、そして良心を信じております。

0 件のコメント:

コメントを投稿