2016年8月27日土曜日

【ザ・呑み会】 土曜日朝の情報番組を見ながら、数ヶ月前がデジャブする! 

土曜日の朝、ぼんやりとテレビを見ておりました。

たまたまチャンネルを合わせた日本テレビのウェークアップと言う番組ですが、他局とは一線を画し、非常に硬派で驚きました。

朝鮮半島問題とか、日銀のマイナス金利政策に関して、かなり時間を割いて特集を組んでおり、番組構成は、中々のものです。
週末の朝は、どの局も旅番組とか芸能ニュースとか、そんな毒にも薬にもならない番組ばかりなので、まあ新鮮でした。

さて、マイナス金利ですが、この番組では、当初のマイナス金利の目的として、下記のロジックを展開しておりました。

#1 日銀の当座預金をマイナスにする事で、商業銀行は従来みたいに、日銀に余剰金を突っ込んでおくだけでは、損失が生じることになる。
#2 よって、商業銀行は、融資に積極的になる。
#3 最終的に、設備投資を中心に融資が増えて、景気が良くなる。

まあ、よく言われる議論ですが、表面的な議論ですね。

数ヶ月前の日銀関係者との議論です。

貴公子 「黒田日銀総裁の金融政策は、黒田バズーカとかマスコミはもてはやしているが、あんなのは、単なる紙幣バラマキではないか。力技のノータリン政策にしか見えない。」

日銀 「まあ、そう見えるだろうね。マスコミみたいに『黒田バズーカ凄い!』とか言わないだけ、貴公子はマシだよ。」

貴公子 「別に批判しているんじゃない。ただ、あれだけのエリートが、たかが景気回復の為に、マイナス金利なんて奇手を打つ訳はないと思っているんだ。つまり、裏の理由があるんじゃないかなあ。。。」

日銀 「貴公子は、考えすぎだよ。ただ、日銀に限らず、霞が関の連中も、今の日本の金融機関のあり方に危機感を持っているのは事実。Fintechとかは、貴公子の専門でしょう。」

貴公子 「現状の金融機関は、10年前と同じで旧態依然としている。そこに日本のエリート層は危機感を持っていると言う事?」

日銀 「そんな大層な話じゃない。現在、地方銀行は集めた預金を、そのまま日銀に積んで、そこから金利を得ている訳(*)で、そこがムカつく。ただ、それだけの話だよ。考えても見ろよ、預金好きの日本人は、兎に角、せっせと地元銀行に預金するけど、そこで集めたカネは本来、地元企業の融資に向けられるべきなのに、奴らはそれをやらないで、ただそのカネを日銀に積んで、不労所得を得ている訳だよ。要は、地方銀行の連中は、怠け過ぎだ。」
(*) マイナス金利適用前の暫定処置の事。この時は、日銀への準備金を積むことで金利がついた。

貴公子 「それは分かり易い説明だ。初めて聞いたロジックだし、説得力がある。」

日銀 「それが本質だよ。」

貴公子 「でもさあ、今のロジック通りだとすると、地銀は、今までみたいに、座ってカネを稼ぐが出来なくなるから、融資に積極的になるのは分かるけど、お前たちはその先を考えているんじゃないの? つまり、今の銀行に融資能力があると思えないし、借りるほうだって、今やFintechを駆使する事で、いくらでも資金調達手段がある。よって、地銀に限らず、メガバンクにとっても、融資先なんて昔みたいにない。」

日銀 「そうだとすると、どうなると思う?」

貴公子 「話は簡単。日銀も霞ヶ関も、ダメダメ地銀をつぶして、統合させたい。結果として、メガ地銀に集約させたい。そうした方が、日銀にとっても、霞ヶ関にとっても管理対象数が減るから、仕事がラクになるし、多分、消費者にとっても良い。何てったって、じぶん銀行ではないけど、ネットだけで、口座開設をして住宅ローンまで借りられる時代だからねえ。。。」

日銀 「Fintech時代に、金融機関も適応しないとね。適者生存だ。それに、ワークライフバランスの問題もあり、我々も管理対象数を絞って、ラクしたいと言う思いも確かにある。鋭いね。」

そんな様な会話でした。
つまり、マイナス金利は、ダメ地銀を潰して、統合するのが主目的との事。
マイナス金利で、景気を回復すると言うのは、副次的な目的だと言うことでした。

日々の報道を見ているだけでは、裏は見えません。
やはり、報道内容の裏を見ないと中々、本質は見えませんね。
そんな事を、土曜日の朝から考えました。

さて、この週末は、やる事が沢山あります。
頑張ります!

8/29追記
ダイヤモンドオンラインに、こんな記事がありました。
金融業界でなくなる職種ランキング完全版! フィンテック首脳90人が徹底予測
やはり、お上が、「旧態以前の産業を潰し」に掛かっていると確信!

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