2016年9月24日土曜日

我が国は、「職人精神」とか「おもてなし」と言う言葉に甘えている。

日経コンピューターの9月号ですが、General Electric(GE)のIoTプラットフォームPredixを特集しておりました。
色々と噂があり、IoTの世界では有名でしたが、正に全貌が書かれており、大変素晴らしい。
貴公子もよく理解できました。





重厚長大の代名詞であったGEが、子会社のGE Digital社をシリコンバレーに創立し、そこにソフトウェア技術者を数千人単位で集めて、オープンソースのIoT基盤であるPredixを開発しているとの事。
そこに他の開発会社も入り込んで、Predix上でサービスを展開しているとの事です。

貴公子はずっと、Hardwareを実際に作るメーカーが、ソフトウェア開発力を本気で追求すると、「化ける」と思っておりましたが、GEは、正にその道を歩んでおります。
日本のメーカーにも、Predixが広まる可能性は十分にあります。

自動運転もそうだけど、Blockchain技術も、IoT基盤も、欧米系企業にその首根っこを押さえられる可能性がありますね。
我が国は、この21世紀のソフトウェア時代に、どうも道を見誤っていると思う。

デジタル化する世界で、ホンハイの様な新興受託製造会社が、そこそこの品質の製品を、簡単に作れる様になっております。
そんな中で、「ソフトウェアを押さえる者が世界を制覇する。」と言うのは、ここ20年位の明らかな傾向であるのに、「職人精神」とか「おもてなし」と言う言葉に、我が国は逃げている。
「職人精神」は、そもそもが江戸時代の手工業時代の概念だし、「おもてなし」は、単なる労働集約的なサービス業でしかありません。

貴公子には、今の時代が1920年代の太平洋戦争前夜の我が国の状況とデジャブします。
戦艦大和や武蔵に象徴される大艦巨砲主義は完全に時代遅れとなり、空母と航空機を中心とした機動力こそが重要であったのに、日露戦争時に日本海でバルチック艦隊を破った乃木将軍時代の「巨艦神話」から逃げられなかった訳です。
そして、時代遅れの兵器で戦い、大敗!

今の時代も全く同じで、「職人精神」とか「おもてなし精神」と言った言葉に踊り、ソフトウェアから逃げていると思う。
ソフトウェアを抑えないと、未来はないと思う。





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